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マイスター達

先日、フルートのエマニュエル パユ(恐らく現在世界一であろうベルリンフィル主席のフルーティスト)の
演奏を聴いた。

そしてたまたまその後、アレクサンダーテクニークの世界でマイスターのユフダ・クーパーマンのワークを受けた。

うまい、とかそういうレベルではない、パユの素適な音楽。

静かで落ち着いたユフダのワーク。

今回、私はこの両者に、共通点が見えた気がした。

私たちを魅了するのは、彼らが見せてくれる一番キラキラした部分。
でも、その下に存在する外からぱっと見えない部分は、とても太い幹のような基礎が
築かれている。それはそれはしっかりした基礎。

そのキラキラした部分だけを、私たちは真似しがち。
それがとっても危ないと思う。

彼らを自分の目指す目標にしてもいいと思うけど、どうやってそこにたどり着けるかの
手段を誤らないようにしないと。

でもこういう最高レベルの人たちに出会える機会があるって、なんて幸せなことだと思った。

練習って?

ピアノを習っている7歳の娘、先日インフルエンザにかかってからやっと元気になったものの、
ここのところ学校へ行くだけで、へとへとに疲れて帰ってくる毎日でピアノどころではなかったので、
今日は久しぶりの練習だった。

もうこの子全部ピアノを忘れてしまったんでは?と私は内心思ったりしていたけど、実際弾き始めると、
あら不思議、以前おかしかったリズムが直っている。
強拍の場所がおかしかったところも直っていた。
久しぶりだからか、楽しそうでのって弾いていたので、なかなか横で聞いている私も音楽を楽しめた。
不思議だけど、「やっぱりな」と言う気が私はした。

練習って毎日するもの、と誰が決めたんだか知らないけど、最近は私の中で
毎日練習!と言うその考えに疑問が多い。
もちろん楽器やスポーツなどの上達に練習はかかせない。
でもとにかく練習をやれば良いと言う荒っぽい考え方は危険すぎる。

例えば赤ちゃんが言葉を覚える時を考えてみると、母親をはじめ、周りの大人が
赤ちゃんに話しかける。そして、すぐに赤ちゃんは話せる様にならないけど、
しっかり学んで時間をかけて自分の中でそれを温める。そしてある日、突然の様に
言葉として形になって喋り始める。

でも私たちが大人になると、赤ちゃんが言葉を覚える過程の様に
なかなか待てない。
こうなりたい、と言う意識が先行してしまい、焦ったり無理矢理押し込もうとする
。だから大人になってから楽器を学ぶのは結構大変だし、そんな大人が子供に無理矢理
楽器などを練習させるのだから、子供たちは悲劇である。
大きくなるにつれて、その子の良さが無理矢理な練習の為にかき消され始める。
一回その生き生きとした良さを失うと、なかなかそう簡単に元には戻らないと思う。

楽器の練習は、その日にその人が受け入れられる適度な量と、
一番良い心身のバランスでやらなければいけない。
でもそれが表面にはぱっと見えないし、時には発表会やコンクール、入試など
それまでに仕上げなければならない期限が決まっているので大変だ。

最近は、子供の学習のプロセスを見ていると、学ばされることが多い。
そして無理に練習さすことをひたすら反省する日々。
でも私の「毎日練習!」の思い込みのパターンも残念ながらとても奥深い。


側弯症の話 5

側湾症と言っても個人差があるので、無責任なことは言えないのですが、
私の経験から、側湾症の治療はどうあるべきだと理想だろうか?
と言うのを書きたいと思います。

思春期頃に起こる突発性の側湾症の場合、何処まで側湾が進んでしまうのかかわからないので、
定期的に整形外科て診断を受けることはやむ終えないと思います。
西洋医学では、側湾の程度の軽い順から、リハビリ[→]?装具コルセット[→]?手術
と治療が進んで行くのですが、その間にこれ以上悪くならない様に予防する為の
教育的な指導がなかなかできないのが現状です。
例えば唯一自分で何とかなりそうなのはリハビリで、病院で教えて貰った体操を
家で行うのですが、毎日コツコツ体操をするなんて大人でもなかなかできません。
効果が出るほどリハビリをやり込むには、正しいやり方と根気が要ります。

私の場合も当時を振り返ってみると、リハビリの体操なんて良くなる気配が全く無かったので
ろくにしなかったし、側彎が悪くなって行っているその角度を定期的に図るだけの病院って、
子供心に「何か違うよな!」と思っていました。
もしレクサンダーテクニークみたいなものを、成長期に信用できる先生に習えていたら
どんなに良かったかなと想像します。
子供はとても身体の反応が良いので、難しいことは何も教えなくても、
ワークを受けるだけでも充分効果はあると思います。
反抗期の真っ最中に、体操やボディマッピングを習おうと前向きに考えられる人は、
たぶん一握りだと思います。ATは治療でなく教育なんですが、最初は受け身でも良いと思います。
でももしATのワークを受けて身体が軽くなれば、同時に気分も楽になり、
前向きに自分の身体のことを考えられるかもしれません。
そして自分の身体の使い方の癖に気づき、普段の生活、学校生活などがやりやすくなり、
大袈裟に聞こえるかもしれませんが、人生がもっと明るくなりそうな気がします。
側湾の人は自分を含め頑固の人が多い感じがするので、身体の力が上手く抜けると、
もっと自分自身と付き合い安くなるかもしれません。

ATを習う事で、少しでも多くの若い側湾症で悩んでいる人たちが楽になって貰えればいいな、
というのが私の願いです。


側弯症の話 4

ATの個人レッスンを始めて一番驚いたことは、自分の肩の辺りが
明らかに広がり、整っていくのが自分でもわかるほどだったことでした。
幸い私の最初のATの先生の腕が良かったということもあるでしょうが
今までどうして良いのかわからなかった自分の身体の使い方が、
方向性(例えば、首は楽に、背中は長く、広くなど)をちゃんと持てたということで
以前とは全く違うものになったのです。

さて、側弯症の方はどうなったかと言うと、痛みが元々なかった私は
痛みという観点で測ることはできなかったのですが、少しづつ少しづつ身体は整って来ました。
たぶん、脊椎の側彎自体は簡単にはまっすぐにならないと思うので、
側彎が治ったと言うよりも脊椎が曲がりながらも、左右の筋肉のバランスが
取れてきたと言えるのでしょう。

側彎症の原因は医学的にはよく不明だと言われています。
背中の筋肉のバランスが偏り、強い方の筋肉?の方に脊椎が引っ張られて
曲がって行くと言われています。その曲がり方も、ねじれた形状になる様です。

側湾の人は、自分では自分の身体が真っ直ぐだと思っているので、
そのねじれに気づかない限り、自分で治すのはなかなか困難です。

ATを学んでいくと、少しずつ少しずつ、自分の歪みに気がついて行きます。
捻れている部分は、大体力が入っていて、固まって短くなっています。
自分がそこに気づき、筋肉が本来の長さを取り戻すと、歪みは少しずつ解消されます。
書くと単純な作業ですが、本当に少しずつ少しずつコツコツと気付いて行く作業です。
根気と時間が必要ですが、いろいろ気付けていくのはなかなか楽しいものです。

側湾の人は、足の左右のバランスが取れていないので、捻れの最初は足からかと思いますが、
実際のところ、どこから捻れ始めたのかは不明です。
私の場合、フルートを長い間間違った姿勢で吹いていたことが、
側彎を進めてしまった大きな原因の一つだったようです。

側弯症の話 3

ATを始めてから、昔つけていた装具(コルセット)にかなり問題があったと言う事にも気づきました。
それは2点ありました。

一つ目の問題点

ATのレッスンでは、自由な呼吸のためには、肋骨は自由に動けることが良いと教えるのですが、
この装具は側湾をそれ以上進めない様にコルセットを肋骨の上にガッチリとつけます。
今になって考えると、このコルセットで肋骨を締め付けたことで、
肋骨を動かすことでできる胸式呼吸がしにくくなってしまっていた可能性があります。

二つ目の問題点

このコルセットを付けていると、その中でコルセットに身を任せても、悪い姿勢、
いわゆるだらっとした感じには見えません。ですから、私は誰にもばれないことを良い事に、
鎧いカブトの様なコルセットの中でだら~っとしていました。これでは、コルセットを付けない方が
ましかもしれませんね。

今思い出しても、このような事を当時コルセットを付ける時に注意されたことが
ありませんでしたので、この治療法もかなりいい加減なものだったなと思います。

側彎の治療に、コルセットを付けた方が良いかどうかは賛否両論だと思いますが
せっかく付けるなら、きちっと指導してほしいですね。(←その指導で言われたことを
本人が聞くかどうかは別として(^_^;))

側弯症の話 2

「姿勢が悪かったから私の背中は曲がってしまったのですかね?」
ドイツでATのトレーニングに入る時に、先生に聞いたことがあります。
その時その先生は言いました。「それだったら、姿勢が悪い人は全員側湾症に
なってしまうでしょ。実際、そうはなってないから単純に姿勢が悪いから、
ということだけではないでしょう。」と。
それを聞いて、私はすごくほっとしたのを覚えています。

今までを振り返ってみると、長い間知らず知らずのうちに、自分の姿勢が悪いから
脊椎が曲がったのだと自分を責めて続けていたことに気づきました。
それはずっと当時大人(先生や親)から言われていたことでした。
当時の私はかなりぐれていましから(笑)、そう言われたからと言って
良い姿勢にしようとしたことは、一度もなかったのですが、やはり知らないうちに
どこかで自分が悪いと思わされていた様でした。

私が周りの大人から姿勢のことを注意されても、姿勢良くしようと試みなかったのは、
反抗期だったこと以外に、良い姿勢をしようとしても決して楽でないことがありました。
「良い姿勢だと疲れない」と聞いたことはありましたが、当時の私には信じられなかったし、
誰も良い姿勢については詳しく教えてくれませんでした。

当時の私の周りの大人は、実際側湾症の詳しい原因も知らずに
私の姿勢のせいだと言い、どういうのが正しい姿勢かなど全然知らないのに、
私に姿勢が悪いと注意していた訳です。

そんなこんなで、私が悪い訳じゃなかったと言うことがわかり、ずいぶん私は気が楽になりました。

次回は、ATを始めて側湾症がどうなって行ったかを書きたいと思います。


側弯症の話 1

私がアレクサンダーテクニークを本格的に学ぶことになった理由は、今考えると
充分過ぎるくらいたくさんありました。
最初はフルートがなかなか上手くならない、という理由でATを始めたのですが、
それよりも後々のことを考えると、13歳くらいから悩まされてきた脊椎側弯症の方が
深刻な問題だったかもしれないと今は思っています。

私の場合、13歳で側弯症が見つかって、その後コルセットをしていた時期もあり
何とか成長期の終わりには進行が止まり、ぎりぎり手術をしないで逃げ切った感じでした。
幸い痛みなどは今までも一切なかったのですが、
将来これ以上悪くならないという確実な保証もなかったので、漠然とした常に不安はありました。
でも当時はどうしようもないので、考えないことにしていました。

ATを学ぶようになってからは、それまで放っておいた、というのか、諦めていた身体のゆがみに
毎日向き合うことになり、最初は少し抵抗もありましたが、徐々に慣れてきて、
今となっては一生かけて向き合っていく有難い大きな課題になっています。

次回に続く

今年の終わりに思うこと

今年も今日でレッスンが終わった。
数えてみると、教え始めて12年が過ぎたことになる。
あっと言う間の12年、恐ろしい~。
多くの生徒さんが長い間レッスンに通って頂き、
一緒に勉強させて頂いて本当に感謝しております。

最近特に思うこと。
生徒さんは一人一人本当に違う。
それなので、「これで良い」という教え方は無いんだなということ。

例えば、レッスンのスタイルについては、この間ずっと考え続けてきた。
特に最近は、私自身が教師養成学校で教えている影響で、
チェアワークにけっこう力を入れてきた。

チェアワークさえきちんとできれば、他の動きは応用という考え方も多くの先生が持っている
と思う。
実際、チェアワークは本当に良くできていると思うし、奥が深い。
チェアワークは教師の腕が試されるワークでもあり、
生徒さんも良いチェアワークを受けることで身体のバランスが大きく変わる。
なかなか口で説明できない微妙なことも、手を通して伝えることができる。

その一方で、レッスンでアクティビティ(楽器を演奏したり、歯磨きなど日常での動作をする)を
やることも生徒さんによっては必要だな、と思うことが先日から多々あった。
例えば、演奏すると言うことは、チェアワーク、モンキーがうまくできる身体なら、
大体は上手く行くはずである。
そうなのだけれど、実際、音楽家くらい長い間楽器と向き合ってきている場合、
楽器を持った瞬間身体が勝手に反応してしまい、あっと言う間に昔の使い方に戻ってしまう。
これはけっこう長くATをやった人なら、すぐに自分で気づくことができるのだけれど、
多くの生徒さんは自分では気付かなかったりする。
日常生活で当たり前になっている歯磨きや、責任や早さが求められる
職場でのハードな仕事などの一つ一つの行動も、レッスンで改めて動きを確認することで、
ずいぶんATと日常生活をリンクすることができるようだ。

ほとんどの生徒さんが1、2週間に1度というレッスン。
その決して多くない時間の中でそれぞれの生徒さんの進度やタイプに合ったワークを
提供して行けるといいなあと思う。

そして来年は、もう少しブログを更新したいと思う(笑)!






若い人の為の冬季集中 レッスン 生徒募集中

私の願い
「もっと若い人たちにアレクサンダーテクニークを体験してほしい~」

ということで、今回新しい企画を始めることにしました。

レッスンの対象者は、小学生くらいから高校生くらいまで、

自分の身体の使い方に疑問がある人、
体育ができない
楽器など先生から身体のこと、姿勢のことをよく注意されるけどよくわからない
楽器を弾くと身体が痛くなる、
肩こりがある、疲れやすい、
姿勢のことを大人からよく注意される
声が出にくい

など、何でもかまいません。

アレクサンダーテクニークって難しそう、理解できるかな?などと心配されずに
気軽に受けに来ていただければと思います。
若い人は若い分、大人より癖が少なく感覚が良いので、
難しい説明をしなくても、コツをつかむのは早いです。

私自身、もっと若い時にATの良い先生
(先生と生徒は相性があるので、やはり自分に合う先生がいいでしょうね。)
に出会っていれば、もっと人生が楽だったのに!と思うのです。

通常のATレッスンの費用自体が子供さんや学生さんにとって決して安くないと思うので、
今回は時間のある冬休みなどに、10回連続で来た頂くということで、格安にしたいと思います。

今回の募集は、12月、1月の2ヶ月くらいでレッスンが終了するくらいで予定しています。

定員に限りがあるので、お早めにお申し込みください。


レッスン対象者 子供から高校生くらいまで

レッスン時間 1回30分×10回
(但し、レッスンの1回目2回目は連続して行います。)

レッスン代 10回20、000円 (最初のレッスンでお支払いをお願いします。)

レッスン期間 2か月で10回のレッスンを終わらせること(大体の目安です)

レッスン日は、毎回相談により決めます。

レッスン内容は、主に基礎であるチェアワーク、ライダウンになります。

お申し込みは、kazutana@ya3.so-net.ne.jp まで。
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良い音の基準

これはレッスンでよく起こることですが、、生徒さんの身体のバランスが良くなった結果出てきた音を、私は「ああ、音が良くなったな!」と思って聞いているのに、生徒さん本人は「この音がいいんですか?」とあまり満足そうじゃない時があります。
これは、「単なる好みの違い」と言えばそれまでですが、それで片付けてしまってはいけない問題なような気がします。

皆さんの多くは楽器を練習する時、常に「良い音」が出るように気を付けているのではないでしょうか?
この時、「良い音」が出るようにするには何を心がけ、何をもっていい音が出たとしますか?
この辺りのことは、意外に先生にも教えてもらえなかったりして、生徒さんたちは何となく自分の感覚や勘で良いと思う音に仕上げようとします。

また話を元に戻しますが、レッスンで身体のバランスが良くなった生徒さんが、出した音に対して満足できない時、いったい何が起こっているのでしょうか。

この場合にもアレクサンダーが言っている「感覚は時にはあてにならないことがある」という言葉が当てはまるのかなと思います。

この言葉をもう少し解説すると「いつも習慣になっている癖は、本人にとって心地良く、正しく感じる。そして逆に、新しい良い身体の使い方をした時には、新しい使い方の方を間違って感じる。だから人はなかなか癖から抜け出すことができない。」ということをアレクサンダーは発見したのです。

ですから音楽家の場合も、なじみのある音が自分にとっての心地よい音になるので、
新しい身体の使い方や新しい奏法で、本当に良い音が出たとしても、本人にはなじみがない音なので
「この音はきっとよくないに違いない」と思ってしまう訳なのです。

そしてもうひとつの問題は、レッスンで先生たちが、「もっとしっかりあなたの出した音を聞きなさい!」と口をすっぱくして言うことです。
この結果、生徒たちは全身全霊で、自分の音に耳を傾けます。その結果、聴覚しか使わず、身体のバランスが良くなくて力んでいても、気づかなかったりします。
演奏時のエネルギーのほとんどを聞くことにそそぐので
例えば、息を吐くエネルギーまでそこに奪われてしまうことがあります。

耳だけで音の基準を決めてきた多くの人にとって、最初、身体で聞く事は、理解しにくいかもしれないけれど
それが習慣づいてくると、何も思わないでも身体のバランスが良いと良い音が出てしまうのです。
自分の感覚が信用できない場合には、録音をして聞いてみるといいかもしれませんね。